ウクライナの主力産業である鉄鋼業が、2008年のリーマンショックに端を発した世界金融危機の打撃から着実に回復している。業界情報サイトSteelOrbisによると、2011年の鉄鋼製品の生産高(速報ベース)は3,037万3,000トンに上り、前年を8.5%上回った。粗鋼は3,468万9,000トン、銑鉄は2,887万9,000トンで、それぞれ6%増加した。ただ、2008年の水準を回復するまでには至っていない。
\特に生産拡大が目覚ましかったのは鋼管で、前年比26%増の221万3,000トンに上った。外需が堅調だったためで、1~11月累計の輸出高は151万6,000トンで、前年同期を34.5%も上回った。輸出額は18億8,300万米ドルに上った。11月単月では前期比12.2%増の14万8,000トンだった。一方、製鉄用コークスの昨年の生産高は5%増の1,958万2,000トンだった。
\12月単月の生産高は、鉄鋼製品が前月比2.4%減の248万トン、粗鋼が4.1%減の275万9,000トン。鋼管は11%減で16万3,200トンにとどまった。
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