中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2012/2/8

CIS諸国

ウズベキスタンでも再可エネ・プロジェクトが始動

この記事の要約

ウズベキスタンで再生可能エネルギーを利用するプロジェクトがようやく動き出した。豊富な天然ガス・石油資源を保有する同国だが、30~50年後には資源が枯渇すると予想されるため、代替エネルギー源の整備に乗り出したもようだ。\ […]

ウズベキスタンで再生可能エネルギーを利用するプロジェクトがようやく動き出した。豊富な天然ガス・石油資源を保有する同国だが、30~50年後には資源が枯渇すると予想されるため、代替エネルギー源の整備に乗り出したもようだ。

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ウズベキスタン電力公社(ウズベクエネルゴ)は、2016~18年に出力100メガワットの風力発電所を建設する。年間発電量は1億7,000キロワット時の見通し。2億5,000万米ドルに上る費用は自己資金、国外からの投資・助成でまかなう予定だ。平均風速を秒速8メートルと仮定すると、投資回収期間は15年になる計算。これによりガス消費量は年間5,500万立方メートル減ることになる。

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東部のチャルヴァク貯水池付近では出力750キロワットの風力発電を建設するパイロットプロジェクトが進行中。200万米ドルの資金はウズベクエネルゴが自己資金で賄う。同発電所の設備は韓国のドゥジン(Doojin)が納入する。年間発電量は128万キロワット時で、40万立方メートルのガス消費量の節減となる。

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水力発電所の近代化プロジェクトも進行中だ。2011~15年には1億5,500万ドルをかけて既存6カ所のうち4カ所で近代化・発電能力増設が予定される。これら4発電所はウズベキスタンの水力発電能力の90%を占めている。

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このほか、将来的なプロジェクトとして、7つの水力発電所の新設をリストアップしている。総出力は937.6メガワットで、投資総額は10億ドルに上る。

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農業水産省系の水力発電所運営会社ウスフエネルゴ(Ussuwenergo)は2011~2015年に小規模発電所の増設を計画している。2012~14年にはアシャンガラン川にカムトシク(Kamtschik)発電所を建設する。

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太陽エネルギー分野では、欧州連合や世界連合、世界銀行、デンマーク政府、ユネスコなどの支援を受けて、過去8年にわたり太陽熱による温水供給のパイロットプロジェクトが進められてきた。

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ウズベクエネルゴは現在、コレスム地方の自治体系企業で太陽光発電・太陽熱エネルギー設備のプロジェクトを実施している。

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また、2016~18年に太陽光発電プロジェクトを実行予定だ。出力50メガワットの設備を整備し、年間発電量で1,100万キロワット時を見込む。費用は推定2億5,000万ドルで、自己資金と国外からの投資・助成でまかなう計画。

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ウズベキスタンはシリコン結晶やQuarzsandといったソーラーパネルの材料となる天然資源を有し、国内で安価な設備を生産する前提条件がある。実現すれば、未電化の1,500村落で電力の自給が可能になると期待される。

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