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2012/2/22

ハンガリー

電力長期購入契約は違法=欧州裁、EUの判断支持

この記事の要約

ハンガリー国営電力会社(MVM)がブダペスト発電会社と締結した電力購入契約が欧州連合(EU)の国家補助規定に違反するとして、欧州委員会がブダペスト発電会社に利益をハンガリー政府に返還するよう命じたことの是非をめぐる訴訟で […]

ハンガリー国営電力会社(MVM)がブダペスト発電会社と締結した電力購入契約が欧州連合(EU)の国家補助規定に違反するとして、欧州委員会がブダペスト発電会社に利益をハンガリー政府に返還するよう命じたことの是非をめぐる訴訟で、で欧州一般裁判所は13日、欧州委の判断を支持する判決を下した。

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MVMは1990年代半ば、ブダペスト発電会社傘下の3つの発電所と2024年までの長期にわたる電力購入契約を締結した。欧州委員会は08年6月、これらの契約によってブダペスト発電会社が商業上のリスクから守られ他の電気事業者より有利な立場を確保したと指摘。ブダペスト発電会社に契約によって不当に得た利益を国庫に返還するよう求めたが、同社はこの決定を不服として欧州一般裁判所に提訴していた。

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欧州一般裁判所は、「長期購入契約は、MVMがEU競争法の国家補助に関するルールに従って行動していればあり得なかった経済的優位性をブダペスト発電会社に与えた」として欧州委の決定は妥当であるとの判断を示し、ブダペスト発電会社の訴えを退けた。

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