ハンガリー中央統計局(KSH)は15日、2011年の国内総生産(GDP)成長率が暫定ベースで前年比1.7%になったと発表した。農業分野の生産活動と工業製品の輸出が好調で、底堅い成長を確保した。第4四半期は前年同期比で1.4%拡大した。前月比(季節調整後)の伸び率は0.3%と、前期の0.5%から鈍化したものの、四半期ベースでは9期連続で成長を維持した。
\ハンガリーでは昨年後半に鉱工業の生産が失速し、金融業の業績も悪化したが、農業が引き続き堅調で、小売業も回復に向かったことでプラス成長を確保したもようだ。
\今年は自動車業界が生産能力を拡大し、輸出けん引力としての存在感を強めることが予想される半面、増税による実質所得の低下で内需が一段と冷え込み、銀行の貸し渋りも強まる懸念がある。現地経済情報サイト『Portfolio.hu』によると、アナリストの多くは今年の経済成長がマイナス0.4%に落ち込むと予測している。
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