ロシアの天然ガス大手ガスプロムの欧州向け輸出量が、今年1～4月累計で前年同期比12％減の510億立法メートルに落ち込んだ。年初から大幅減少していることから、通年での輸出高は1,500億立法メートルを下回る観測が強まっている。現地経済紙「コメルサント」が伝えた。
\ガスプロムの対欧州輸出がここ数カ月間、落ち込んでいることはすでに多数のメディアで報じられ、今年が暖冬だったことが主因として挙げられていた。だが、同社の輸出担当者の情報によると、昨年初めに天然ガス価格が高騰するとの観測から顧客が備蓄高を増やし、同時に調達先を切り替える動きなども影響したもようだ。
\ガスプロムは当初、今年の対欧州輸出量を最大1,540億立法メートルとしていた。アレクサンドル・メドベージェフ副社長は、「（量は減っても）より高い価格で輸出するほうを選ぶ」と述べ、今後の価格上昇を考慮に入れて戦略的に輸出量を減らすことも検討していることを示唆した。
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