ウクライナが天然ガスの生産を強化する。アザロフ首相は16日付け米経済紙『ウォールストリート・ジャーナル』のインタビュー記事の中で、今後3年間で天然ガス生産高が2割拡大するとの見通しを示した。
\現在、ウクライナの天然ガス生産高は200億立法メートルに上るが、国内需要の約3分の2に相当する350~490億立法メートルはロシアから輸入している。国内生産強化はロシアからの輸入依存度を大幅に下げる狙いがある。黒海で新たに2つの天然ガス開発プラントが稼働することにより、今後、30~50億立法メートルを調達できる見通しだ。
\また、ウクライナは欧州屈指のシェールガス埋蔵国とされ、その採掘への期待も大きい。国営エネルギー大手ナドラ・ウクライニは、2020年には年間50~150億立法メートルの生産が可能との予測を示している。先ごろ、欧州石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルと米シェブロンが2つの地域のシェールガス田採掘権を落札し、今後本格的な開発への動きが始まろうとしている。
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