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2012/7/11

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

スロベニア、EUに緊急金融支援要請か

この記事の要約

スロベニアが金融業界の救援資金を国内で確保できず、欧州金融安定基金(ETSF)の緊急融資を要請する事態に追い込まれるとの見方が市場で浮上している。これが現実になれば、同国はギリシャ、ポルトガル、アイルランド、スペイン、キ […]

スロベニアが金融業界の救援資金を国内で確保できず、欧州金融安定基金(ETSF)の緊急融資を要請する事態に追い込まれるとの見方が市場で浮上している。これが現実になれば、同国はギリシャ、ポルトガル、アイルランド、スペイン、キプロスに続き6番目の支援要請国となる。

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スロベニアのNova Ljubljanska Banka(NLB)は金融危機後、財務体質が悪化。資本強化のため公的資金援助が必要になり、欧州委員会が昨年3月に2億5,000万ユーロ、7月初めに3億8,290万ユーロの公的資金注入を許可した。ヤンシャ首相は6月末、同国がギリシャと同じ状況に陥る可能性を示唆したが、数日後にはEU支援を要請しなくて済むよう、全力を尽くすと語った。Sustersic財務省も同様に、国内で解決できるとの見方を強調している。

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スロベニアの昨年の対国内総生産(GDP)累積債務比率は47.6%で、ユーロを導入した2007年の約2倍に拡大した。今年は更に54.7%に拡大する可能性があり、財政状況が悪化している。

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