ベルギーに拠点を置く国際NGO、トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)がこのほど発表した『企業報告の開示性―世界最大手企業の評価』によると、ガスプロムは対象114社中98位という低い総合評価となった。TIは、ガスプロムが低評価となった理由として、汚職の監督に関する情報の開示が不十分なことを挙げている。
\TIは、米月刊誌『フォーブズ』による市場規模に基づく国際企業ランキング上位2000社の2010年版から114の上場会社を選び、その情報開示性を評価した。ロシアの銀行最大手ズベルバンクと石油最大手ロスネフチは国内事業比率が非常に高いため対象から除外され、ガスプロムがロシア企業として唯一、評価対象となった。
\評価分野別に見ると、汚職防止方針、財務構造、進出先市場での寄付といった組織体制としての開示性については、ガスプロムは平均の72%を上回る83%を獲得。ただ、この項目では半数近くの企業が100%を達成している。一方、社内の汚職管理状況と国別事業報告については情報を全く公開していないため、0%の評価となった。
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