ポーランドがビジネスサービス拠点として存在感を強めている。同国には現在、シェアード・サービス・センター(SSC)やビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)センターなどのサービスセンターが340カ所あり、従業員数は8万5,000人に上っている。欧州で最も成熟したオフショア拠点と言われるポーランドには外国企業の投資が相次いでおり、ビジネスサービス関連企業で作る業界団体ABSLによると、ビジネスサービス部門の就業者数は年内に10万人に達する見通しだ。
\ポーランドには、ヒューレットパッカード、IBM、インフォシス、キャップジェミニ、グーグル、シェル、モトローラ、ゼネラルエレクトリック、ゼロックス、イケアなどの国際大手企業がビジネスサービス拠点を設けている。アウトソーシング拠点としてはインドの人気が高いが、ポーランド情報・外国投資庁(PAIiIZ)のマイマン長官は、「複雑なプロセスが要求されるサービスセンターに関しては、ポーランドの方が上だ」と胸を張る。ポーランドへのアウトソーシングが好まれる理由として、教育水準が高く、複数の言語に堪能な人材が豊富であり、欧米企業にとっては文化障壁が少ないことが挙げられる。
\就業者数を見ると、BPOセンターと情報技術アウトソーシング(ITO)センターが全体の45%を占め、SSCが35%、研究開発(R&D)センターが20%で続く。サービスセンターの8割はワルシャワ、クラコフ、ヴロツワフ、ウッジ、上シロンスク広域都市圏、三連都市(ポズナン、グダンスク、グディニャ、ソポト)の都市圏に集中している。
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