2012/8/8

バルト三国

リトアニアとエストニアの送電会社、北欧電力スポット市場に資本参加

この記事の要約

リトアニアの送電会社リトグリットとエストニアの同業エレリングが、北欧の電力スポット市場「ノルド・プール・スポット(NPS)」の株式をそれぞれ2%ずつ買収した。自国の電力市場を北欧市場へ組み込む両国政府の方針に沿うもの。取 […]

リトアニアの送電会社リトグリットとエストニアの同業エレリングが、北欧の電力スポット市場「ノルド・プール・スポット(NPS)」の株式をそれぞれ2%ずつ買収した。自国の電力市場を北欧市場へ組み込む両国政府の方針に沿うもの。取引金額は明らかにされていない。NPSによれば、今後、ラトビアの送電会社ラトヴエネルゴもNPSの株式2%を取得する機会を得るという。

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これら3社がNPSへの資本参加手続きを終了すると、NPSの旧株主の出資比率は、ノルウェーのスタットネットとスウェーデンのスヴェンスカ・クラフトネートが各28.2%、デンマークのエナギネット、フィンランドのフィングリッドが各18.8%となる。

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エストニアはフィンランドと送電線が結ばれており、2010年4月からNPSでエレリングの入札エリアがスタートした。北欧と送電線が直接つながっていないリトアニアも同年6月に独自の入札エリアが設けられた。リトアニアは2015年までにスウェーデンとの間に送電線を敷設する計画だ。

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バルト三国の年間電力消費量は25テラワット時で産業化の進んだ北欧諸国の380テラワット時に比べると少ない。ただ、2009年の経済縮小から回復するにつれて需要が高まるとみられている。

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