ウクライナの地下経済(シャドーエコノミー)の規模は2012年第1四半期(1~3月)に前年同期から0.4%拡大した。21日付けインタファクス通信が、経済発展・貿易省の報告書を引用して伝えた。国内総生産(GDP)に占めるシャドーエコノミーの割合は34%だった。
\経済発展・貿易省によると、シャドーエコノミーがGDPに占める比率は09年に40%、10年に38%、11年第2四半期には33%にまで下落したが、その後はやや拡大する傾向にある。同省は、「ユーロ圏の景気後退や債務危機問題が悪化すれば、ウクライナの経済成長は大幅なスローダウンを余儀なくされ、シャドーエコノミーの拡大につながる恐れがある」と述べている。また、経常赤字の増加、通貨切り下げ期待の上昇、与信活動の低迷といった国内的リスクによって経済が不安定化する可能性もあり、シャドーエコノミーが今後、勢いを増すことも考えられると警告している。
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