2012/9/5

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリア、「サウス・ストリーム」の投資契約に11月調印へ

この記事の要約

ブルガリア政府とロシアの天然ガス最大手ガスプロムは、11月中旬に同社が主導するパイプライン「サウス・ストリーム」の建設に関する投資契約に調印することで合意した。ブルガリアのドブレフ経済・エネルギー・観光相が8月28日、ブ […]

ブルガリア政府とロシアの天然ガス最大手ガスプロムは、11月中旬に同社が主導するパイプライン「サウス・ストリーム」の建設に関する投資契約に調印することで合意した。ブルガリアのドブレフ経済・エネルギー・観光相が8月28日、ブルガリア国営ラジオとのインタビューで明らかにした。

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サウス・ストリームはロシアから黒海海底を通ってブルガリア経由でイタリアに到達する総延長約900キローメートルのガスパイプラインで、年間輸送能力は630億立方メートル。ガスプロムと伊石油大手ENIが総工費100億ユーロをかけ、今年12月に着工、2015年の稼働開始を目指している。ドブレフ経済相は、ガスプロムとのすべての契約調印を11月15日までに完了するとの見通しを示すとともに、10億レフ(6億4,200万米ドル)と推定されるブルガリアの負担金を引き下げたい考えを明らかにした。

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ブルガリアは現在、国内で消費する天然ガスの100%をロシアから輸入に頼っている。しかし、2009年にロシアとウクライナとの間で勃発した紛争の影響で天然ガスの供給が途絶したことを受け、エネルギー調達先の多様化を目指しており、カスピ海周辺国の天然ガスをトルコ経由で欧州に運ぶ「ナブッコ・パイプライン」計画も支持している。

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