独流通大手のレーヴェは東欧市場で今年、50~80店舗を新設・移転する計画だ。長期的に堅実な成長が期待できるロシア、ルーマニア、ウクライナが重点となる。未進出国への新規参入は行わない。レーヴェ・インターナショナルのクリク取締役が明らかにした。
\クリク社長によると、ロシア売上は毎年2ケタ成長を記録している。今年4月にはトルコのエンカがモスクワで展開していたシティーストア12店舗を買収。今後はモスクワから400キロの圏内で、スーパーマーケット「ビラ」を毎年10店舗新設する方針という。
\レーヴェはロシアで現在72店舗を運営し、昨年の売上高は前年比14.6%増の5億ユーロに上った。
\ルーマニアでは今年13店舗、ウクライナでも8~10店舗の新設を計画する。
\レーヴェグループは、ブルガリアで87店、クロアチアで92店、ルーマニアで61店、スロバキアで116店、チェコで203店、ウクライナで22店を運営する。年間最大5億ユーロを東欧事業に投資しているという。
\「ビラ」の東欧売上高は昨年、28億3,000億ユーロと3.9%拡大した。今年も同様の成長を達成できる見込みだ。
\ \■ホームブランド戦略推進
\ \「ビラ」は最重要市場のチェコで、ホームブランド戦略を推進している。「Clever」、「Billa」に続き、グルメブランド「Vocilka」、有機ブランド「Nase Bio」を導入済みだ。「Nase Bio」では190品目を展開し、その多くを国内農家から調達する。9億2,000万ユーロの売上高のうち、約1%が有機製品によるものという。
\有機以外でも生鮮食品の国内調達を重視し、地域と結び付いたスーパーマーケットのイメージ作りを目指している。
\(東欧経済ニュース4月18日号「独流通大手レーヴェ、トルコ企業のロシア店舗買収」を参照)
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