ガスプロムがアジア事業を強化する戦略を推進している。今後数年で総額350億ユーロ超を東シベリアにおけるガス開発とパイプライン新設に投じる計画だ。液化天然ガス(LNG)事業の出遅れを挽回するとともに、アジア太平洋地域に販路を広げ、欧州市場への依存を緩和する狙い。ただ、中国と価格面で交渉が難航するなどの障害もあり、アジア市場がへの供給量が欧州市場を超えるまでには時間がかかりそうだ。
\ガスプロムは東シベリアのチャヤンダ鉱区開発に106億ユーロを投じる。2017年から年間最大250億立方メートルを生産する計画だ。
\生産したガスは全長3,200キロメートルの新パイプラインでウラジオストクへ輸送する。ウラジオストクに新設される天然ガス液化プラントで処理した上で、日本などへガスを輸出する。プラントは2018年に稼動し、年間1,000万トンを生産する。パイプライン建設費は190億ユーロ弱、液化プラント建設費は54億ユーロに上るという。
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