2013/1/16

総合・マクロ

ドナウ最長の橋巡る対立激化・セルビア国営企業と墺建設大手

この記事の要約

セルビアにあるドナウ川最長の橋の拡張工事をめぐって、橋を運営管理する国営企業プテビ・スルビエと工事を担当したオーストリア建設大手アルピネ・バウが争っている。8日付け墺紙『ヴィルツシャフツブラット』が伝えた。\ ボイボジナ […]

セルビアにあるドナウ川最長の橋の拡張工事をめぐって、橋を運営管理する国営企業プテビ・スルビエと工事を担当したオーストリア建設大手アルピネ・バウが争っている。8日付け墺紙『ヴィルツシャフツブラット』が伝えた。

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ボイボジナ自治州にあるベシュカ橋は1999年にNATO軍の爆撃によって一部が破壊された。プテビ・スルビエは同橋を修復するとともに、隣接して新たな橋を建設して双方向3車線に拡張することを決定。アルピネ・バウは2006年に実施された工事請負業者を決める入札で3,700万ユーロの最低価格を提示、地元セルビア企業を破って落札を射止めた。しかし、工事開始後に建設予定地で地すべり地形が発見され追加の基礎工事が必要になったことなどから工費は6,200万ユーロと大幅に高騰。さらに工期が当初予定より2年伸びたため、プロジェクト総額は最終的に1億200万ユーロに膨らんだ。プテビ・スルビエはこのうち6,200万ユーロの支払いに応じる姿勢を見せているものの、残り4,000万ユーロについては支払う義務は主張。全額の支払いを求めるアルピネ・バウと対立している。両者は現在、交渉委員会を通じた解決を模索しているが、プテビ・スルビエは事態に進展が見られなければ、仲裁裁判所に訴える構えを見せている。

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