ビールブランド「バドワイザー(Budweiser)」の英国内の商標権をめぐる米アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABI)とチェコ国営ビール会社ブジェヨヴィツェ・ブドバル(ブドバル)の訴訟で、英国最高裁判所はこのほど、一審で敗訴したABIの上告を棄却した控訴院の判断を支持する判決を下した。これによって、ブドバルの勝訴が確定し、同社の「バドワイザー」商標権が認められることになった。
\英国での「バドワイザー」商標をめぐる両社の対立は1970年代から続いており、法廷で争った回数は3回に上る。1回目、2回目の係争とも「両ブランドは長年にわたって英市場で販売されており、消費者が混乱する恐れは全くない」として、両社に同一商標の使用(2000年判決では商標登録)を認める判決が下されている。これに対しABIはブドバルの商標登録無効を求め3度目の裁判を起こした。
\控訴院は12年7月、ブドバルによる商標登録は有効とする判決を下すとともに、最高裁への上告を認めない決定を下した。ABIはこれを不当として最高裁に異議を申し立てたが、決定は覆らなかった。
\英国はブドバルにとってドイツ、スロバキアに次ぐ3番目の輸出市場となっており、チェコの11年の対英ビール輸出の38%を「バドワイザー」ブランドが占めた。
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