トルコ政府はシェールガスの探査・開発を加速させる。エネルギーの輸入依存から脱却するため豊富な埋蔵量が期待できる南東部や東部を中心に探査活動を拡大する方針で、外国のエネルギー企業も関心を寄せている。
\18日付けロイター通信によると、トルコでは南東部のディヤルバクル周辺のほか、東部や西トラキア地方西部にもシェールガスの大規模な埋蔵が有望視されており、米シェルや加トランスアトランティックなどの企業が探査に乗り出している。ユルドゥズ・エネルギー相はロイター通信の取材に対し、「我々はシェールガスを経済的に利用しなければならない」と語り、近い将来にシェールガス開発が優先課題のひとつになるとの見方を示した。また、エネルギー省高官が匿名を条件に明らかにしたところによると、英国、米国、カナダの企業がトルコでのシェールガスの開発に関心を示しており、開発ライセンスの取得や地場系企業との提携で交渉を進めている。年内には少なくとも1社がシェールガス探査契約に調印する見通しだという。
\トルコのシェールガス埋蔵量については60~70億立方メートルから200億立方メートルまで諸説がある。シェルの上流国際事業部のブラウン部長は、同社がディヤルバクルで行なっている探査活動は今年末に完了することを明らかにしたうえで、「現時点でトルコの埋蔵量の予測を立てるのは不可能だ」と語っている。
\トルコのエネルギー自給率は30%程度と低く、政府は原子力、石炭、再生可能エネルギーなど国内の供給体制を整備し、輸入依存を減らすことを目指している。
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