韓国の大韓航空が、経営難に陥っている国営チェコ航空(CSA)の株式の一部を取得し資本提携する見通しが高まっている。チェコのカロウセク財務相は6日、政府に対しCSAの持ち株を大韓航空に譲渡するよう提案する考えを明らかにした。
\同財務相は記者団に対し、大韓航空がCSAの株式44%に264万コルナ(13万4,000米ドル)を提示したことを明らかにしたうえで、提示額を「妥当な額だ」と評価。「内閣にこの申し出を承認するよう提案する。これはCSAとプラハ国際空港の将来を確かなものとする大きなチャンスだと考えている」と語った。
\チェコ航空は1923年に創業した欧州で最も歴史ある航空会社のひとつで、政府系持株会社チェスキー・エアロホールディング(CAH)が95.69%を保有する。欧州主要都市を含む41カ69都市に就航しており、2011年の旅客輸送実績は425万人。同社は航空燃料の上昇などにより経営が圧迫され、2011年は2億4,100万コルナの税引き前損失を出した。
\CSAにはエールフランスやカタール航空も関心を示していると報じられていたが、今月1日の買収提案期限までに名乗りをあげたのは大韓航空だけだった。内閣は近く開かれる閣議で買収案の内容を検討し売却を承認するかを決定する。カロウセク財務相によると、4月後半にも正式合意する可能性があるという。
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