ブルガリアのエネルギー規制委員会(DKVER)は5日、電力料金を平均7%引き下げることを決定した。ボリソフ内閣を退陣に追い込んだ国民の抗議活動が活発化しているためだ。その上で、7月初めに改めて料金水準を見直すとしている。
\具体的にはオーストリアのEVNが7%、チェコのCEZが7.17%、同じくチェコのエネルゴ・プロが6.22%の引き下げを命じられた。値下げ幅の平均は7%となっている。
\ブルガリアでは経済悪化で困窮する国民が増えており、電力料金の引き上げをきっかけに、政治に対する不満が大規模な抗議行動という形になって表面化した。ボリソフ内閣は先月、3月からの料金8%カットを約束したが、直後に総辞職。DKVERは、4月から8%より小幅の値下げを行うと予告していた。これにより、国民の不満が再燃し、デモが再び活発化していた。
\国民の要求はすでに電力料金の枠を超え、雇用の維持・創出、選挙制度改革など政策的なレベルに達している。
\ \■5月12日総選挙へ
\ \プレブネリエフ大統領は、新内閣の組閣要請に応じる政党がなかったことを受け、13日までに暫定内閣を成立させる意向を示した。12日の議会解散で、総選挙は5月12日の実施が決まっている。(東欧経済ニュース2月27日号「ブルガリアで内閣総辞職、電力料金高騰が引き金に」を参照)
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