ウクライナの自動車市場は順調に成長を遂げている。ウクライナ自動車工業会(ウクルアフトプロム)がまとめた2012年の新車(乗用車)販売台数は23万7,602台で、前年から14.5%増加した。
\12年のメーカー別販売台数は現代自動車が前年比4.8%増の2万2,868台で首位に立ち、過去40年間トップだったロシアのアフトワズは30.7%減の1万9,718台で2位に転落した。3位には地元メーカーのZAZが7.2%減の1万8,124台で入り、起亜自動車が73.1%増の1万6,111台、フォルクスワーゲンが56.3%増の1万5,786台で続いた。
\大手コンサルティング会社デロイトによると、ウクライナの乗用車の平均車齢は18.5年と高く、買い替え需要が期待できる。また、経済成長に伴う可処分所得の増加や自動車普及率の低さ、リース需要の拡大などを考え合わせると、自動車市場は17年まで毎年2けたの成長が見込めるという。
\ウクライナでは外国ブランド車の人気が高く、国産車メーカーは年々シェアを縮小している。ウクライナの自動車メーカーは製品の40%を輸出しているが、最大の市場であるロシアは昨年9月に輸入車に対して「リサイクル税」と課税。乗用車は最低2万ルーブル、トラックは15万ルーブルが課税されることになった。これにより、ウクライナ製自動車のロシアでの販売価格は10~12%上昇する。ZAZとバグダンの2社は昨年12月、リサイクル税に導入に伴い生産計画の見直しが必要となったとして生産を一時休止した。
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