ポーランドのICT(情報通信技術)市場の規模は2012年に290億ユーロとなり、前年から6.6%拡大した。7日発行の独誌『オストヴィルツシャフツレポート』が伝えた。
\ポーランド中央統計局(GUS)がまとめた11年のICT業界に関する統計によると、企業数は1,500社超、就業者数は17万5,000人だった。業界売上高1,210億ズロチのうち35%を卸売が占め、29%が製造、20%がサービス、16%が通信だった。ICT業界の就業者一人あたり労働生産性は72万ズロチと、産業全体平均を28%上回っている。給与水準も月額平均5,000ズロチと、国内で最高の水準にある。
\ICT業界にとって明るい材料となっているのは、インターネットの普及だ。GUSによると、12年は企業の93%、16~74才の1人以上世帯の71%がネットを利用しており、ブロードバンド回線を利用している企業は82%、世帯は67%だった。モバイルインターネットの利用も拡大しており、41.1%の企業が従業員にモバイル端末を支給している。
\モバイル端末の普及により、今後はクラウドソリューションのンーズが高まると予想される。クラウドソリューションの市場規模は11年に1億6,100万ズロチだったが、15年には3倍の規模に拡大する見通しだ。業界大手コムアーチはクラウド関連ポートフォリオ拡充に力を入れており、今年の売上高は400万ズロチを見込んでいる。同社のクラウドサービスはすでに2万4,000件の顧客を抱えているという。
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