アゼルバイジャン国営石油会社(SOCAR)は、トルコのアリアガに製油所を建設する。同社の現地合弁会社ペトキムは21日、スペインのテクニカス・レウニダスを中心とする国際コンソーシアムとEPC契約(設計、調達、建設の一括発注)を締結した。総建設コストは48~50億ドルで、2016年中の運転開始を目指す。
\ペトキムはエーゲ海沿岸のイズミール県アリアガに石油精製、石油化学製品製造、エネルギー供給・物流体制を統合した事業拠点を構築し、バリューチェーンを最適化する構想を進めており、精油所はこの構想の土台として位置づけられている。原油処理能力は年間1,000万トンで、ナフサ(年間生産量160万トン)、ディーゼル油、ジェット機燃料などを製造する。原油はアゼルバイジャンのほかイランやウラル地方などからも輸入する。トルコには2018年までに170億ドルを投資する計画だ。
\現在、石油精製品の輸入依存度が非常に高いトルコにとって、ペトキム製油所は国内調達を可能にする重要なプロジェクトだ。ペトキムのヤウス社長は輸入量減少による経費削減効果は年間約25億ドルにのぼると予測している。
\国際コンソーシアムのメンバーはテクニカス・レウニダのほか、伊サイペム、韓国GSエンジニアリング&コンストラクション、伊藤忠商事の4社。
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