2013/7/3

総合・マクロ

セルビアの道路建設計画に支障・墺アルピネ・バウ倒産で

この記事の要約

西建設大手FCCの子会社でオーストリア建設2位のアルピネ・バウが経営破たんしたことを受け、セルビアの国営道路開発会社コリドリ・スルビエ(Koridori Srbije)はこのほど、アルピネ・バウが担当していた道路の建設請 […]

西建設大手FCCの子会社でオーストリア建設2位のアルピネ・バウが経営破たんしたことを受け、セルビアの国営道路開発会社コリドリ・スルビエ(Koridori Srbije)はこのほど、アルピネ・バウが担当していた道路の建設請負業者を新たに選定する方針を示した。

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アルピネ・バウは、セルビア政府が進める高速道路建設計画「コリドー10」のうち、南東部のピロトとブルガリア国境に近いディミトロヴグラードを結ぶ区間とディミトロヴグラード周辺のバイパス道路の建設工事を行なっていた。コリドリ・スルビエは声明を発表し、アルピネ・バウが工事を続行できないことを確認したうえで、同社が担当していた区間の工事を完了させるため新たな請負業者を選定する入札を実施する意向を明らかにした。

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アルピネ・バウはこのほか、セルビア鉄道から鉄橋工事も受注しており、今年8月の完工する予定となっていたが、工事は全体の2割しか完了していない。セルビア鉄道の広報担当者はブルームバーグ取材に対し、プロジェクトの今後について「選択肢を検討しているところだ」と回答した。

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アルピネ・バウは6月19日、ウイーンの商業裁判所に会社更生手続の適用を申請した。同社は需要低迷と建設プロジェクトの遅延を受けて経営が悪化、3月には親会社の西FCCが2億5,000万ユーロの資金援助を行ったほか、債権者も計1億5,000万ユーロの債権放棄に応じた。その後は子会社売却を通して事業資金を確保する計画だったが、売却先がみつからず、資金繰りに行き詰った負債総額は推定26億ユーロで、オーストリアでは戦後最大となった。

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