2014/2/12

ロシア

ロシア鉄道が機関車の調達強化、20年までに6100台

この記事の要約

ロシア鉄道(RZD)は、機関車の調達を強化する。先ごろ明らかになった同社の最新の調達計画書によると、2020年までに6,100台の機関車を新規に導入する計画で、調達総額は7,430億ルーブルにのぼる。RZDと運輸省はこれ […]

ロシア鉄道(RZD)は、機関車の調達を強化する。先ごろ明らかになった同社の最新の調達計画書によると、2020年までに6,100台の機関車を新規に導入する計画で、調達総額は7,430億ルーブルにのぼる。RZDと運輸省はこれまで、鉄道路線の電化や路線網の拡充に重点をおいてきた。しかし、RZDが保有する機関車2万台の平均車齢は27年と老朽化が進んでいることから、今後は機関車の更新に力を入れる方針だ。

ロシアの自然独占問題研究所の試算によると、国内鉄道車両メーカーがフル稼働した場合、年間1,200台の機関車を生産する能力があるが、実際の生産台数は08年から12年までで計2,750台にとどまっている。鉄道車両の生産が伸び悩んでいる背景には、優秀なサプライヤーと労働者が不足していることがある。自然独占問題研究所は、ロシア製機関車のみで近代化を達成するためには、中長期的に労働者の技能を向上させるとともに、人員を22%増員する必要があるとの見解を示している。

外国の大手鉄道車両メーカーの多くは現地企業との合弁でロシアに進出しており、シーメンスはシナラグループと、ボンバルディアはエンゲルスク機関車工場と、キャタピラーはウラルワゴン工場とそれぞれ合弁生産を行っている。RZDは先ごろ、シナラとシーメンスによる高速旅客電車「ラストチカ」1,200台の購入契約に調印した。政府はラストチカの国内での組立を促進するため、部品の輸入関税をゼロにすることを決定した。プライムタス通信によると、この優遇措置は部品の現地生産体制が整うまで継続される。