2014/2/26

総合・マクロ

ロシアとエストニアの国境画定

この記事の要約

ロシアとエストニアは18日、国境を画定する条約に調印した。ロシアが実効支配する約2,300平方キロメートルの領土に対する要求をエストニア側が放棄する内容で、両国議会の批准を経て発効する。これにより、ソビエト連邦崩壊から2 […]

ロシアとエストニアは18日、国境を画定する条約に調印した。ロシアが実効支配する約2,300平方キロメートルの領土に対する要求をエストニア側が放棄する内容で、両国議会の批准を経て発効する。これにより、ソビエト連邦崩壊から23年にわたって争われてきた領土問題が解決する。

エストニアは1920年、ロシアと交わしたタルトゥ条約で独立国となり、独自の国境線を定めた。しかし、40年にソ連に併合されて境界線は西方に移動した。91年に独立を回復したエストニアはタルトゥ条約に基づく国境線を主張したが、ロシア側は同条約は無効であるとして応じず、国境は未画定となった。両国は2005年にいったんソ連時代の国境画定条約に署名したものの、エストニア議会が国内批准法にタルトゥ条約の有効性を盛り込んだためロシア側が反発し、白紙に戻った。その後、エストニアが交渉再開を提案し、12年10月から協議が行われていた。

エストニアとの国境問題が解決したことにより、ロシアが抱える主要な領土問題は、日本との北方領土問題を残すだけになった。

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