国際通貨基金(IMF)のリトアニア調査団のクリンゲン団長は3日、同国が2015年1月のユーロ導入に向けた準備を順調に進めているとの見解を示した。
ビリニュスでブトケヴィチュース大統領と会談したクリンゲン団長は記者会見で、ユーロ加盟がリトアニアの経済に大きなメリットをもたらすとの認識を示す一方、ユーロ導入で長期的な成功を収めるためには財政ルールを守ることが必要だと指摘。そのうえで、「リトアニアはユーロに向け正しい方向に進んでいる。私たちはリトアニアがユーロ圏に加盟すれば支援する」と述べた。
IMF調査団の報告書は、リトアニアは堅調でバランスのとれた成長を遂げていると評価する一方で、西欧諸国並みの所得水準を達成するためにはユーロ圏への加盟プロセスを完了しユーロ圏での長期的な成功を確実なものにするとともに、財政を安定化させ、構造改革を実施し、継続的に高水準の投資を確保するための環境を整備する必要があると指摘している。
リトアニアの2013年の経済成長率は3.3%と、EU加盟国の中でトップクラスの好調さを示した。IMFによると、14年は3.5%の成長が見込まれる。