2014/3/19

ポーランド

シェールガス開発加速へ・税制優遇や手続き簡素化

この記事の要約

ポーランド政府は11日、シェールガス開発の促進に向けた法案を承認した。開発事業者に対する税優遇措置などが柱。ウクライナ情勢の緊迫化でエネルギー供給への不安が増す中、シェールガスの探査活動を加速し、ロシア産ガスへの依存度を […]

ポーランド政府は11日、シェールガス開発の促進に向けた法案を承認した。開発事業者に対する税優遇措置などが柱。ウクライナ情勢の緊迫化でエネルギー供給への不安が増す中、シェールガスの探査活動を加速し、ロシア産ガスへの依存度を引き下げたい考えだ。

国内で消費する天然ガスの7割をロシアからの輸入に頼るポーランドは、ガス供給の安定化を図るためシェールガスの開発を奨励している。しかし、地質条件が複雑で採掘のハードルが高いことや、開発に関する法律が整備されていないことがネックとなり、米エクソンモービルをはじめ外国企業が相次いで撤退するなど、開発は低調に推移している。トゥスク首相は記者会見で、「法案の目的はシェールガスの集中的な探鉱・採鉱を可能にすることにある」と説明。開発事業者のライセンス取得手続きを簡素化することや、探鉱税を2020年まで免除とし、税率は40%を超えないこととする方針を明らかにした。

ポーランドのシェールガス埋蔵量については、米エネルギー情報局(EIA)が11年4月に5兆3,000億立方メートルとの推定結果を公表。しかし、ポーランド地質調査所(PIG)は12年3月に3,500億~7,700億立方メートルと大幅に下方修正している。