2014/3/26

ハンガリー

リヒター・ゲデオン、抗うつ剤の臨床試験で有効性確認

この記事の要約

ハンガリー製薬大手ゲデオン・リヒターと米フォレスト・ラボラトリーズは21日、共同で開発している抗うつ薬「カリプラジン」の第IIb相臨床試験で大きな成果が上がったと発表した。既存の抗うつ薬の単剤投与で効果のなかった患者を対 […]

ハンガリー製薬大手ゲデオン・リヒターと米フォレスト・ラボラトリーズは21日、共同で開発している抗うつ薬「カリプラジン」の第IIb相臨床試験で大きな成果が上がったと発表した。既存の抗うつ薬の単剤投与で効果のなかった患者を対象に、既存薬と併用する形で投与したところ、プラセボ群と比較して統計的に「有意な改善」がみられたとしている。

IIb相臨床試験では大うつ病性障害(MDD)を患う819人の成人患者(18~65歳)を対象に、(1)カリプラジン1.0~2.0ミリグラム/日と既存の抗うつ薬の併用(2)カリプラジン2.0~4.5ミリグラム/日と既存の抗うつ薬の併用(3)既存の抗うつ薬とプラセボの併用の3グループに分け、8週間にわたって投与。試験の前後でモントゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)を用いて症状の変化を調べた。この結果、(2)のグループで有意な効果・効能が確認されたという。

リヒターとフォレストは2010年、MDD患者を対象にカリプラジンの第II相臨床試験を実施したが、この時は所期の成果が得られなかった。ただ、一定のグループで有効だった可能性があったため、併用療法による臨床試験に踏み切った。