2014/4/2

総合・マクロ

IMF、ウクライナに金融支援へ

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)は3月27日、ウクライナに対する140億~180億米ドルの融資枠を設定することで合意したと発表した。今月開かれるIMF理事会の承認を経て、来月から数回に分けて融資を行う。 ウクライナは、政治的混乱に […]

国際通貨基金(IMF)は3月27日、ウクライナに対する140億~180億米ドルの融資枠を設定することで合意したと発表した。今月開かれるIMF理事会の承認を経て、来月から数回に分けて融資を行う。

ウクライナは、政治的混乱により外貨の流出などが急速に進んでおり、このままでは多額の公的債務の返済不能に陥り財政破綻する恐れが指摘されている。IMFは、暫定政権からの金融支援の要請を受け、今月4日から調査団をウクライナに派遣して同国の経済状況を調査。政府が経済・財政改革を行うことを条件に、最大で180億ドルの金融支援を行うことで、事務レベルで合意した。

ウクライナに対しては世界銀行などの国際機関や米国、欧州連合(EU)、日本も金融支援を実施する意向を表明しており、IMFによると、国際的な支援の総額は今後2年間で270億ドルに達するという。

ヤツェニュク首相は27日、同国が「経済、財政の破綻の瀬戸際にある」と述べ、改革要請を受け入れる以外に選択肢はなかったと説明。早急に対策を講じなければ、今年の経済は10%のマイナス成長に陥るとの見通しを示した。