2014/4/9

チェコ・スロバキア

チェコ政府、ブルズコフでのウラン開発再開を検討

この記事の要約

チェコ政府は、中部イフラバ近郊のブルズコフでのウラン採掘の再開を検討している。現在国内で唯一採掘が行われているロジナーのウラン鉱山が近く枯渇すると見られているためだ。 ブルズコフ鉱山は1980年代後半に試掘が行われ、埋蔵 […]

チェコ政府は、中部イフラバ近郊のブルズコフでのウラン採掘の再開を検討している。現在国内で唯一採掘が行われているロジナーのウラン鉱山が近く枯渇すると見られているためだ。

ブルズコフ鉱山は1980年代後半に試掘が行われ、埋蔵量は3,000~4,000トンと推定されている。国際放送局ラジオ・プラハが3月31日伝えたところによると、ロジナー鉱山の残存埋蔵量は500トンと推定されており、今後数年で枯渇する見通し。このため、国営鉱山企業のディアモはブルズコフ鉱山の開発を再開し、ロジナー鉱山の枯渇後もウランを確保する態勢を整えたい考えを示している。28日にロジナーを訪れたソボトカ首相は、ブルズコフでの採掘再開に強い反対がなければ、政府としてこの計画を支持する考えであることを明らかにするとともに、採掘再開にあたっては環境への影響に最大限に配慮すべきだとの考えを示した。

ただ、ブルズコフ鉱山の開発再開には環境保護団体や地元自治体から反対の声があがっている。環境NGOのカラ(Calla)は、開発再開には数十億コルナの費用がかかるうえ、同鉱山が国内の原子力発電所に供給できる燃料は5年分に過ぎないとして、開発再開計画の実効性に疑問を呈している。