欧州系格付け会社のフィッチ・レーティングスは4日、リトアニアの長期外貨建て債務の格付け見通しを「ステーブル(安定的)」から「ポジティブ(強含み)」に引き上げ、将来の格上げを示唆した。ユーロ参加が年内に決定し、信用力が高まるとの判断が働いた。
現在の同格付けは、投資適格級で下から3番目の「BBBプラス」。EUではイタリア、アイルランド、ラトビアが同水準となっている。
バルト3国ではエストニアが2015年1月、ラトビアが13年1月にユーロを導入し、リトアニアが唯一の非ユーロ参加国だ。同国政府は来年1月の導入を目指して準備を進めている。
フィッチは声明で、リトアニアはインフレ率、財政均衡などユーロ導入に必要な基準をすべて満たしていることから、欧州中央銀行(ECB)と欧州委員会が7月までにユーロ参加を承認するとの見通しを示した。