トルコ政府が南東部の炭田地帯における発電プロジェクトで、中国からの投資招致を狙っている。褐炭を用いた大型火力発電所を建設するもので、投資規模は100億~120億米ドルと推定される。イルディズ・エネルギー相が4日、ロイター通信に明らかにした。。
このプロジェクトは、カフラマンマラシュ県のアフシン・エルビスタン炭田で採れる褐炭を電源燃料とする出力8,000メガワットの火力発電所を建設するもの。経済発展で伸びる電力需要をまかなうとともに、天然ガス調達の国外依存を弱める狙いがある。
アフシン・エルビスタン炭田の褐炭埋蔵量は推定44億トンで、トルコの褐炭資源の40~45%に上る。このため、同炭田の開発はトルコのエネルギー政策でも重要な位置を占める。
トルコ政府は昨年1月、同プロジェクトに関し、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営エネルギー会社(TAQA)と提携計画を結んだ。しかし、同8月にTAQAが投資延期を決めたため、他の候補企業との交渉を再開した。
(東欧経済ニュース2013年1月9日号「トルコとアラブ首長国連邦、褐炭発電プロジェクトで提携」を参照)