2014/5/7

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

セルビア、国有企業の民営化に着手

この記事の要約

セルビア政府は、国有企業の民営化に本格的に乗り出す。ブチッチ新首相は4月27日の所信表明演説で、主要企業の民営化計画の概要を明らかにした。 通信会社テレコム・スルビヤについては、今後3カ月以内に民営化手続きを開始する。同 […]

セルビア政府は、国有企業の民営化に本格的に乗り出す。ブチッチ新首相は4月27日の所信表明演説で、主要企業の民営化計画の概要を明らかにした。

通信会社テレコム・スルビヤについては、今後3カ月以内に民営化手続きを開始する。同社は加入者数1,150万人を抱える国内最大の通信会社で、ボスニア・ヘルツェゴビナとモンテネグロでも事業を展開する。2013年の純利益は153億ディナール(1億3,200万ユーロ)だった。同社の民営化による収入は約7億ユーロと試算されており、有力な買い手候補としてテレコム・オーストリア、ドイツテレコム、米国の投資ファンドなどが浮上している。

保険会社ドゥナフ・オシグラニエについては、上期中に民営化に着手する。同社はセルビアにある28社の保険会社のひとつで、昨年の純利益は1,590万ディナールだった。また、巨額の負債を抱える鉄道会社ZSは、貨物輸送部門のみを民営化し、旅客輸送部門は国有のままとする。ZSは昨年、76億ディナールの赤字を計上した。スメデレヴォ製鉄所、家具製造会社シンポの民営化も計画されている。

セルビア議会は4月27日、3月に行われた議会選挙で圧勝した中道右派、セルビア進歩党のブチッチ氏を首班とする連立内閣を信任した。