2014/5/14

総合・マクロ

EUが対ロシア制裁の対象拡大で基本合意、企業の制裁を視野に

この記事の要約

EU(欧州連合)は7日、ウクライナ情勢をめぐる対ロシア制裁の法的根拠を拡大することで基本合意した。制裁対象を個人だけでなく企業にも広げることを可能にする内容で、12日に開かれる外相理事会で正式決定する。 EUはこれまで、 […]

EU(欧州連合)は7日、ウクライナ情勢をめぐる対ロシア制裁の法的根拠を拡大することで基本合意した。制裁対象を個人だけでなく企業にも広げることを可能にする内容で、12日に開かれる外相理事会で正式決定する。

EUはこれまで、原則として個人を対象とした資産凍結や渡航禁止といった限定的な制裁にとどめている。天然ガスの約3割をロシアからの輸入に依存していることに加え、ロシアと経済面でつながりの深い加盟国が多いEUでは、米国と足並みを揃えて企業にも制裁の範囲を拡大することに難色を示す声もあがっていた。今回、制裁の法的根拠拡大で合意に達したことで、制裁対象がガスプロムやロスネフチなどの大手エネルギー企業にも広がるがどうかが注目される。

外交筋によるとEUは今後、ウクライナの主権、独立と領土の侵害に積極的に関わった人物およびその関連企業を対象に制裁を科すことができる。また、ロシアによるクリミア編入に伴う違法な所有権移転で利益を得た企業も対象となる。12日の外相理事会では、制裁対象候補の追加が合意される見通しだ。

なお、ファンロンパイ大統領は7日の記者会見で、「ウクライナをこれ以上不安定化させるいかなる行動も控え、外交的な解決策に応じるようロシアに求める」と述べ、ロシア側が応じない場合には追加制裁も辞さない構えを示した。一方で、「2回目のジュネーブ協議を開催するための扉を開いている」とし、外交努力による解決に意欲を見せた。