2014/5/21

ハンガリー

ハンガリーOTP銀、1-3月期は利益半減

この記事の要約

ハンガリー金融最大手のOTP銀行が16日発表した2014年1-3月期の最終利益は58億6,000万フォリント(2,600万米ドル)となり、前年同期実績を48%も下回った。ウクライナおよびロシアでの事業を中心に貸倒引当金繰 […]

ハンガリー金融最大手のOTP銀行が16日発表した2014年1-3月期の最終利益は58億6,000万フォリント(2,600万米ドル)となり、前年同期実績を48%も下回った。ウクライナおよびロシアでの事業を中心に貸倒引当金繰入額が25%増の690億フォリントに膨らんだのが理由だ。

期末現在の不良債権比率は1年前より1.3ポイント上昇して21.2%に悪化した。不良債権引当率は83.9%に上っている。

当期純利息収入は、中銀の金融緩和継続で2%減の1,625億フォリントに縮小した。純手数料収入は17%増の420億フォリントへ拡大した。

OTPは、銀行業界税(294億フォリント)がなければ、最終利益は353億フォリントに達したはずとし、税負担の重さを改めて指摘した。

期末現在の総資産は10兆1,400億フォリントで1年前より4%縮小した。純資産額も6%減の1兆4,407億フォリントに減少した。

国別の税引き後損益は、ウクライナ(74億6,000万フォリントの赤字)とロシア(47億5,000万フォリントの赤字)を除く7カ国で黒字となった。

本国ハンガリーでは55%増の339億5,000万フォリントの利益を計上。ブルガリア事業(DSKバンク)も25%増の113億フォリントと好調だった。ルーマニア事業は10億フォリント、セルビア事業は1億3,600万フォリントの利益をそれぞれ計上し、黒字転換した。

ウクライナ事業の通期予測は100億~200億フォリントの赤字。ロシア事業も黒字は出ない見通しだ。