ハンガリーの製薬大手ゲデオン・リヒターは20日、オランダ領キュラソーを本拠とするメディプラス(Mediplus)の株式51%を取得したと発表した。急成長する中南米市場で地歩を固める戦略の一環。
メディプラスはリヒターの婦人薬をエクアドル、ペルー、チリ、ボリビアおよび中米、カリブ諸国で販売している。リヒターは取引額を明らかにしていないが、まず一定額を払い、今後の業績に応じてマイルストーンを追加する。またリヒターは、3年以内に残り株49%を取得できるオプションも獲得した。
リヒターは昨年12月に中南米進出を本格化。ブラジルのネクスト・ファーマおよびメキシコのDNAの経営権を取得する計画を明らかにしている。両社はメディプラスと同様、買収前からリヒター製品の販売を手がけていた。
中南米におけるリヒターの売上高は今年1-3月期に640万米ドルに達し、前年同期を60%上回った。ユーロ建てでは51.6%の増加となっている。