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2014/5/28

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

スロベニア、国内第2位銀行の民営化開始

この記事の要約

スロベニア国家基金(Sod)は22日、国有化した同国2位銀行の新マリボル信用銀行(NKBM)の民営化に向け、引き受け先の募集を開始した顧問銀行である米投資銀行ラザード・フェレスに7月3日までに提出するよう求めている。政府 […]

スロベニア国家基金(Sod)は22日、国有化した同国2位銀行の新マリボル信用銀行(NKBM)の民営化に向け、引き受け先の募集を開始した顧問銀行である米投資銀行ラザード・フェレスに7月3日までに提出するよう求めている。政府の計画によると、売却手続きは年内に完了する。

NKBMは、政府が優先的に民営化を推進する15企業のうちの1社。昨年末に8億7,000万ユーロの公的資金注入を受けた結果、100%国有となった。

同行は資産総額ベースで10%の市場シェアを握る。単独決算で2013年に過去最悪の6億5,830万ユーロの損失を計上した後、14年第1四半期は890万ユーロの黒字に復帰した。13年通期の連結決算は6億4,840万ユーロの赤字だった。第1四半期の決算はまだ発表されていない。

スロベニアは巨額の不良債権を抱える銀行業界再編に取り組んでいる。政府による資産査定・ストレステストを経て、各行は昨年末に不良債権を受け皿機関(バッドバンク)に移管。政府からの資金注入を受けた。銀行業界の再編は、2008年以来の景気後退に苦しむスロベニアにとって、改革の柱の1つとなっている。