2014/5/28

ロシア

仏トタルとルクオイル、シベリアでシェールオイル開発

この記事の要約

仏石油大手トタルとロシア同業ルクオイルは23日、共同で西シベリアのシェールオイル開発を手がける契約に調印した。合弁会社を設立し、ハンティ・マシン自治管区にある「バジェノフ層」と呼ばれる世界最大級のシェールオイル層の開発を […]

仏石油大手トタルとロシア同業ルクオイルは23日、共同で西シベリアのシェールオイル開発を手がける契約に調印した。合弁会社を設立し、ハンティ・マシン自治管区にある「バジェノフ層」と呼ばれる世界最大級のシェールオイル層の開発を進める。

合弁会社の出資比率はルクオイル51%、トタル49%。年内に探査を行い、来年に試掘を開始する計画だ。ルクオイルのアレクペロフ最高経営責任者(CEO)によると、向こう2年間の投資額は1億2,000万~1億5,000万ドルに上る見込み。

欧米諸国はウクライナ危機を受けてロシアに経済制裁を実施しているが、トタルはナイジェリア、アラブ首長国連邦(UAE)、ノルウェーに次ぐ4番目の原油調達先であるロシアでの生産拡大に向けて、ルクオイルと組んで同プロジェクトを推進することを決めた。

ロシアへの制裁をめぐっては、フランスは自国企業がロシアに大きな権益を持つことから制裁に消極的で、米、英、ポーランドなどが強硬派の国々と大きな温度差がある。トタルのシェールオイル開発推進により、こうした姿勢が改めて浮き彫りになった格好だ。