2014/5/28

ロシア

ロスネフチ、経済フォーラムで国外企業と契約

この記事の要約

ロシア石油最大手で国営のロスネフチは、22~24日のサンクト・ペテルブルグ国際経済フォーラム(SPIEF)で、国外企業と12件の契約を結んだ。毎年開かれているSPIEFは、ウクライナ情勢を受けて出席者が減ったものの、それ […]

ロシア石油最大手で国営のロスネフチは、22~24日のサンクト・ペテルブルグ国際経済フォーラム(SPIEF)で、国外企業と12件の契約を結んだ。毎年開かれているSPIEFは、ウクライナ情勢を受けて出席者が減ったものの、それでも内外から6,500人が参加した。ロスネフチのセチン社長は欧米諸国が制裁対象としているが、それでも企業のロシア事業への意欲が冷めていない状況が浮き彫りとなった。

ロスネフチは、海底油田掘削を手がけるノルウェーのシードリルと提携契約を結んだ。また、シードリルのオイルリグ子会社のノースアトランティック・ドリリングへの資本参加に向けて、交渉中という。

ベネズエラ石油公社(PdVSA)とは、石油および関連製品を供給する5年契約を結んだ。契約規模は20億米ドルに上る。PdVSAのラミレス社長は、ロスネフチから調達した製品を国際市場で転売する意向を明らかにしている。そのほか

●モンゴル石油輸入大手NICと、5年間の石油製品供給契約。取引規模は13億ドル

●フィンランドの電力会社フォルトゥムと、ガス供給契約の3年延長で正式に合意

●アゼルバイジャンのSOCARと、両国における石油ガス探査・生産プロジェクトで合弁契約を締結

●英BPと、ボルガ・ウラル地方におけるシェールオイルの共同探索で合意

●ユニオン・キューバ・ペトロレオ(CUPET)と、キューバにおけるプロジェクト共同推進で基本合意

●アラブ首長国連邦(UAE)アブダビのムバダラ・ペトロリアムと探索・生産提携を強化

●インドのONGCヴィデシュと、ロシア領オフショア鉱区の探索・評価・生産業務における提携に向けて趣意書(MoU)に調印

●ペトロベトナム・オイルと、東シベリア・太平洋石油パイプライン(ESPO)で輸送される石油を、太平洋岸のコズミノ港から最大で年600万トンを輸出する取引で原則合意

●伊タイヤ大手のピレリと、ナホトカにおける合成ラバーの生産・南太平洋地域のピレリ工場への出荷、及び、ピレリのタイヤをロスネフチの販売網を使って流通させるプロジェクトで趣意書に調印

●仏アルストムとエネルギー部門での提携強化で基本合意

――と大きな成果を獲得した。

国内企業では、ルスアル、ユーロシブエネルゴ、ロシアン・マシーンズとガス供給契約を結んだ。

SPIEFへは、エクソンモービル、シティ、ペプシコ、ゴールドマン・サックスなどの米国企業の首脳が出席を見送った。一方で、仏トタル、独メトロ、デンマークのカールスバーグ、米キャタピラー、仏ダノン、韓国の現代重工業などは、社長・会長らが出席した。