2014/5/28

CIS諸国

世銀、ウクライナに15億ドル融資

この記事の要約

世界銀行は22日、ウクライナにおける3つのプロジェクトに関連し、総額14億8,000万米ドルを融資すると発表した。3月に発表した総額35億ドルの支援を構成するもので、同国の構造・経済改革を促進する狙い。同時に、技術支援や […]

世界銀行は22日、ウクライナにおける3つのプロジェクトに関連し、総額14億8,000万米ドルを融資すると発表した。3月に発表した総額35億ドルの支援を構成するもので、同国の構造・経済改革を促進する狙い。同時に、技術支援や政策に関するアドバイスも行っていく。

世銀によると、これらのプロジェクトはウクライナ当局が策定した包括的改革計画に基づく。市民の生活改善と、緊迫する情勢の中でも経済を回復させることを狙っている。

1つめのプロジェクトでは、現在の経済危機の直接的原因となっている構造的な問題に取り組む。支援金額は7億5,000万ドル。持続的な経済成長を可能にするとともに、国民全てが成長の恩恵を受けるための基盤をつくる目的だ。具体的には、◇情報の円滑な開示(透明性の確保)◇法治国家の確立◇公平競争の確保――などを通じて「善き統治(グッドガバナンス)」を推進する。また、低所得層を保護しながら、無駄な公共料金助成を廃止する。

2つめのプロジェクトは、地域暖房のエネルギー効率化が目的で、3億8,200万ドルを融資する。自治体系公益企業10社を対象に、◇サービス向上◇効率化による生産費削減◇有害物の排出削減――が予定される。

3つめのプロジェクトは水道会社10社と固形ごみ処理会社1社に対し、設備の再建・更新などを通じてサービスの質を向上させるもので、融資額は3億5,000万ドルに上る。

2つめと3つめのプロジェクトについては、世銀のクリーンテクノロジー基金(CTF)による支援(各5,000万ドル)が含まれている。