2014/6/11

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ルーマニアで医療ツーリズム市場が成長

この記事の要約

ルーマニアで医療ツーリズムが拡大しているようだ。同国歯科医協会のフォルナ会長によると、13年1月から14年5月までに医療サービスを受けるため入国した外国人は7万人を超えた。同国で治療を受ける最大の魅力は治療費の安さと医療 […]

ルーマニアで医療ツーリズムが拡大しているようだ。同国歯科医協会のフォルナ会長によると、13年1月から14年5月までに医療サービスを受けるため入国した外国人は7万人を超えた。同国で治療を受ける最大の魅力は治療費の安さと医療サービスの質の高さで、国外からの患者の85%がこれを理由として挙げているという。現地経済情報サイトActmediaが3日報じた。

患者は英国、ドイツ、フランス、イタリア、日本、米国、豪州、カナダ人が多く、これらの国に移住したルーマニア人が治療を受けに帰ってくるケースもあるという。欧州連合(EU)加盟国の市民にとっては自国の医療保険が適用されることも魅力だ。

医療ツーリズムが特に活発な分野は形成外科、歯科で、それぞれ全体の42%32%を占めている。また減量外科、体外授精、保養施設での理学療法や高齢者介護も人気がある。歯科サービスではとくにインプラント、セラミック冠、ホワイトニングなどの需要が高い。フォルナ会長は「歯科インプラントは国外では1,500~2,000ユーロの費用がかかるが、ルーマニアでは1,000ユーロ以下」と安さを強調する。

ルーマニア医療ツーリズムに関する正確な統計はないものの、国家旅行社連盟(ANAT)によると、ルーマニアには年当たり約2万人の医療ツーリストが訪れ、1人当たりの治療費は1,500~2,000ユーロ、宿泊・飲食費まで含めた市場規模は6,000万ユーロを超えるという。