2014/7/9

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ルーマニア国営貨物鉄道輸送会社、2500人リストラへ

この記事の要約

ルーマニアの国営鉄道貨物輸送会社CFRマルファは従業員2,500人を整理する。同社は経営不振で赤字が続いており、「レイオフしなければ8月の給与も払えない」ほど逼迫した状況という。ポンタ首相が6月末、ルス新交通相との会談後 […]

ルーマニアの国営鉄道貨物輸送会社CFRマルファは従業員2,500人を整理する。同社は経営不振で赤字が続いており、「レイオフしなければ8月の給与も払えない」ほど逼迫した状況という。ポンタ首相が6月末、ルス新交通相との会談後に明らかにした。同規模の人員削減方針はすでに昨年11月に打ち出され、当初の計画では今年2月までに実行する計画だった。

ルーマニア政府はリーマンショックに伴う金融危機でEUと国際通貨基金(IMF)などから総額40億ユーロのスタンドバイローンを取り付けた際、条件として国有資産売却を求められた。政府はこれを受けCFRマルファ株51%の民営化を実施し、13年6月、現地民間鉄道会社GFRに売却することで合意した。売却価格は約2億200万ユーロで、民営化による事業再建への期待が高まったものの、CFRマルファの債権者が新株主を拒否する姿勢であることや競争当局の承認手続きの遅れで10月14日の契約実行期限までに売却が完了せず、民営化はとん挫、財務改善への期待も遠のいた。

CFRマルファは2008年に赤字に転落して以降、業績が低迷している。12年までの累積赤字額は20億レウを超え、13年も前年の赤字額を大幅に超えたもようだ。