墺石油大手OMVのルーマニア子会社であるペトロムは16日、黒海で新たな油田を発見したと発表した。試掘の結果、日量1,500~2,000原油換算バレル(boe)の産出を確認した。今後の評価で採算性があると判断すれば、3~4年後にも生産を開始する。開発費は1億ユーロを超える見通し。
新しい油田が発見されたのは「イストリア18」鉱区で、ルーマニアの沖合い60キロメートル、水深50メートルの地点。試掘井の深さは2,150メートルで、試掘の費用は1,900万ユーロに上ったという。
ペトロムによれば、現在、国内における同社生産量の約18%を浅海域油田が占め、オフショア鉱区の重要性が高まりつつある。
OMVは2年前にもルーマニア領黒海海底を米エクソンモービルと共同で探索し、推定埋蔵量420億~820億立方メートルの巨大ガス田を発見した。
また、今月初めにはノルウェー領バレンツ海で推定可採埋蔵量2,000万~5,000万バレルの油田を発見した。このプロジェクトにはOMVが25%、出光ペトロリアムノルゲが20%、ノルウェー政府系ペトロと英タローオイルが各20%、ノルウェー・スタットオイルが15%を出資する。