2014/7/30

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリアの紡織・アパレル産業、13年生産額1.3%増

この記事の要約

ブルガリアの紡織・アパレル産業は重要な産業セクターのひとつであり、雇用者としても大きく貢献している。2012年の生産額は28億8,590万レフと、前年から1.3%拡大した。 12年の紡織産業に対する国外からの直接投資は7 […]

ブルガリアの紡織・アパレル産業は重要な産業セクターのひとつであり、雇用者としても大きく貢献している。2012年の生産額は28億8,590万レフと、前年から1.3%拡大した。

12年の紡織産業に対する国外からの直接投資は7,460万ユーロ、アパレル産業は1億6,140万ユーロだった。ブルガリアのアパレル企業は、スーツや婦人用既製服など付加価値の高い製品に強みを持つ。人件費の安さや納期に忠実なことから外国の大手企業の信頼が高く、ファストファッションメーカーからヒューゴ・ボスやエスプリ、マックス・マーラなど有名ブランドまで幅広い製品の生産を手がけている。イタリアの紡織・アパレル大手ミログリオは先ごろ、ブルガリアに3カ所ある工場に計5,500万レフ(2,810万ユーロ)を投資すると発表した。機械設備の近代化や生産棟の増設などを実施する。

業界に詳しい専門家によると、ブルガリアの紡織・アパレル産業の好調は今後10年間は持続する見通し。ただ、トルコがリラ安を背景に欧州向け紡織・アパレル製品の拠点として勢力を伸ばしているほか、中期的にはセルビアとマケドニア、長期的にはウクライナ、ベラルーシ、モルドバが競合として浮上してくると見られ、競争力の強化が求められる。