2014/8/6

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

民営化法の改正案の早期成立、セルビア経済相が議会に要請

この記事の要約

セルビアのブヨビッチ経済相は7月29日、国有企業の民営化を加速させるため、民営化法の改正法案を早急に成立させるよう議会に要請した。 セルビア民営化庁の管理下にある国有企業は584社で、従業員数は9万2,000人、負債総額 […]

セルビアのブヨビッチ経済相は7月29日、国有企業の民営化を加速させるため、民営化法の改正法案を早急に成立させるよう議会に要請した。

セルビア民営化庁の管理下にある国有企業は584社で、従業員数は9万2,000人、負債総額は66億ユーロにのぼる。改正法案は、2015年末までこれらの企業の売却あるいは閉鎖を完了すると定めている。改正法案の審議入りにあたって議会で演説したブヨビッチ経済相は、民営化の促進には改正法案の成立が不可欠だと強調。閉鎖される企業の従業員には「再出発を支援するため」解雇手当が支給されると述べた。

改正法案が成立すると、国有企業の所有権を戦略的投資家に移転したり、公共入札よび競売によって売却すること、債権放棄や債務の株式化が可能になる。また、破産手続が迅速化され、債権者保護が強化される。

国有企業を維持するために政府が支払う額は年間8億米ドルにのぼっている。セルビアの財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は今年に8%に拡大すると予想されており、財政赤字を縮小するため民営化の加速が課題となっている。