2014/9/3

ロシア

独衣料品業界、ロシア向け輸出が減少

この記事の要約

これまで順調に伸びていた独衣料品業界のロシア向け輸出が低迷している。ウクライナ問題を受けた欧米諸国の対ロ制裁が響いているためだ。独連邦統計局の情報として28日付の『ヴェルト』紙が報じたところによると、今年上半期の同輸出高 […]

これまで順調に伸びていた独衣料品業界のロシア向け輸出が低迷している。ウクライナ問題を受けた欧米諸国の対ロ制裁が響いているためだ。独連邦統計局の情報として28日付の『ヴェルト』紙が報じたところによると、今年上半期の同輸出高は前年同期比で6.3%(2,300万ユーロ)減少した。独業界の国外売上は5.5%増えている。

欧米各国は3月、ロシアのクリミア併合を受けて制裁を開始した。これを受けて、ロシアの中間層の消費意欲が弱まっており、業界関係者の間では同国市場の今後を危ぶむ声が出ている。ドイツ国内の主なアパレル見本市へのロシアからの訪問者数も減少しているという。

ドイツの衣料品メーカーはこれまで、商品構成から販売方法にわたる一貫したノウハウを武器にロシア市場を開拓してきた。地政学リスクに伴う現地需要の後退を受けて、今後はこうした動きが鈍る恐れがある。