中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2014/9/10

総合・マクロ

国際競争力、中東欧ではエストニアがトップ=世界経済フォーラム

この記事の要約

スイスに本拠を置く国際的経済研究機関の世界経済フォーラム(WEF)は3日、最新の「国際競争力レポート」を発表した。これによると、中東欧とCIS諸国では前年に続いてエストニアが29位でトップ。このほか、チェコ(37位)、ア […]

スイスに本拠を置く国際的経済研究機関の世界経済フォーラム(WEF)は3日、最新の「国際競争力レポート」を発表した。これによると、中東欧とCIS諸国では前年に続いてエストニアが29位でトップ。このほか、チェコ(37位)、アゼルバイジャン(38位)、リトアニア(41位)、ラトビア(42位)、ポーランド(43位)、トルコ(45位)、カザフスタン(50位)の順で50位内に入った。

同ランキングは世界の144カ国・地域の競争力を経済環境、インフラ整備状況、技術革新力、教育・医療水準など幅広い項目にわたって指数化し、総合的に評価するもの。全体ではスイスが前年に続き1位だった。

中東欧トップのエストニアは、制度の透明性及び効率性、労働市場の効率性、マクロ経済の安定性、教育水準の高さなどが高く評価された。昨年の46位から大きく順位を上げたチェコについては、制度面の大幅な改善が見られたものの、汚職などの問題を依然として抱えている上、全体として知識経済への移行に遅れがあると指摘された。ポーランドは輸送インフラ、ビジネス法制の情報公開、イノベーション能力などに問題点があるとしている。

現在紛争関係にあるロシアとウクライナについては、紛争勃発前の状況を反映したものとなっており、それぞれ53位と76位で昨年よりランクを上げた。ロシアは国内市場の競争の活性化やICT活用などが、ウクライナはEU寄りの新政権の発足が評価されている。