2014/9/10

ハンガリー

独エーオン、ハンガリー発電所を仏ダルキアに売却

この記事の要約

独エネルギー大手のエーオンは3日、ハンガリーの2カ所にある熱併給発電所を仏公益企業のダルキアに売却すると発表した。電力事業への集中を図るエーオンと、熱供給能力の拡大を狙うダルキアの利害が一致した格好だ。取引金額など詳細は […]

独エネルギー大手のエーオンは3日、ハンガリーの2カ所にある熱併給発電所を仏公益企業のダルキアに売却すると発表した。電力事業への集中を図るエーオンと、熱供給能力の拡大を狙うダルキアの利害が一致した格好だ。取引金額など詳細は明らかにしていない。当局の承認を経て、来年末までに手続きが完了する見通しだ。

対象となるのは、北東のデブレツェンとニーレジハーザにある熱併給発電所。熱供給能力は合わせて760メガワット、発電容量は160メガワットに上る。

ダルキアはハンガリーで20年以上、事業を展開してきた。今回の取引で一般顧客の数は6万7,000世帯から11万世帯弱へ、法人顧客も数千社から数万社へと飛躍的に拡大する。

両発電所の熱源は天然ガスだが、ダルキアではバイオマスへの転換も検討する。自社が操業するペーチ熱併給発電所での経験を活かし、資源調達の可能性や需要状況などを考慮の上、決定を下す。

エーオンは昨年秋、電力価格低下による採算割れを理由に両発電所の稼働を停止した。両発電所の損失額は年間25億フォリント(800万ユーロ)にも上っていた。(1HUF=0.43JPY)