2014/9/24

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

セルビア、財政健全化措置を発表

この記事の要約

セルビア政府は19日、今年度補正予算案を発表した。財政赤字を2017年までに25億ユーロから10億ユーロに縮小する計画の一環。公務員賃金・年金の減額や国有企業への助成削減などで支出を減らすと同時に、灰色経済の取り締まりで […]

セルビア政府は19日、今年度補正予算案を発表した。財政赤字を2017年までに25億ユーロから10億ユーロに縮小する計画の一環。公務員賃金・年金の減額や国有企業への助成削減などで支出を減らすと同時に、灰色経済の取り締まりで歳入を増やす。

公務員賃金と年金は、現在の受取額が2万5,000ディナール(272米ドル)以下の人は現行のままとなる。これを超えるケースについて、公務員賃金は10~10.5%、年金は額に応じて3.1~15%カットする。

公的助成の圧縮では、セルビア・ガスとセルビア鉄道が対象となる。また、農業助成も耕地面積100ヘクタール未満の農家に限定する。

所得の一部を隠したり、不正規のルートで物品を販売するといった闇経済については、対策強化で税収を伸ばす方針だ。灰色経済で失われている税収は30億ユーロに上ると推定される。取締りを厳しくすることで、3年後には3億~3億5,000万ユーロの増収が現実的とみられている。

また、人員削減を含む行政改革で業務効率化を図るほか、民間経済の振興を目指す。

欧州連合(EU)は政府が発表した財政健全化措置を歓迎するコメントを発表した。同時に、経済振興に向けた構造改革も必要とし、努力の継続を呼びかけた。