2014/9/24

ロシア

複合企業システマ会長が逮捕、自宅軟禁に

この記事の要約

ロシア連邦捜査委員会は16日、複合企業AFKシステマのイェフトゥシェンコフ会長を逮捕、自宅軟禁下に置いたと発表した。石油会社バシネフチの株式取得に絡むマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑いが持たれているという。 A […]

ロシア連邦捜査委員会は16日、複合企業AFKシステマのイェフトゥシェンコフ会長を逮捕、自宅軟禁下に置いたと発表した。石油会社バシネフチの株式取得に絡むマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑いが持たれているという。

AFKシステマは、2009年3月にバシネフチの前身であるバシキール・オイル・アンド・エナジー・グループの民営化で同社とそのエネルギー子会社の株式を取得し支配株主となったが、連邦調査委員会は、イェフトゥシェンコフ会長が違法な方法で取得したそれらの株式を合法化する過程で違法な資金洗浄が行われたと主張している。

AFKシステマは携帯電話最大手MTSのほか金融、観光、小売など幅広い分野の企業を傘下に持つロシア最大の民間企業のひとつ。その筆頭株主であるイェフトゥシェンコフ会長は米経済誌『フォーブズ』によるロシアの長者番付で15位(資産額68億米ドル)に入っている。AFKシステマは捜査当局の主張には「全く根拠がない」として、あらゆる法的手段に訴えて争う姿勢を見せている。

ロシアでは、石油会社ユコスのオーナーで石油王と呼ばれたホドルコフスキー氏が2003年に逮捕されており、今回の事件の類似性が注目されている。ロシア産業企業家同盟(RSPP)のショーヒン会長はRIA通信の取材に対し、「これは間違いなく第2のユコス事件だ」と語っている。